クラリネット全般についてはブランの元ネタを参照。
ここではA管クラリネットとB管クラリネットの関係についてざっくりと。
外見はA管の方が1センチほど長い程度で、見た目はあまり変わらない。
出る音に違いがあり、A管に対しB管は半音高い。A管はラの音、B管はシ♭の音が基本となる。
また、音色にも違いがあるため、作曲家はどちらのクラリネットを使うかを指定する。A管はやや深く柔らかい音がするのでしっとりとした曲に、B管は明るい音がするのでダンスや勇ましい曲に向いている。
(クールなアリーネと天真爛漫なブランという性格の差も、音色の差のディフォルメだろう)
総合的な機能ではB管の方が優れており、一般的に使われるのはB管。ソロやオーケストラはもちろん、吹奏楽では花形楽器のひとつである。
一方のA管は、吹奏楽での出番はあまりないものの、オーケストラでは欠かすことができない。またA管のために書かれたソロや室内楽曲も数多くあり、モーツァルトの協奏曲などでも活躍する。
出番の数と言われればB管の方に軍配が上がるが、A管の影が薄いかと言えばそうでもないだろう。
A管とB管がセットで使われるオーケストラなどでは、クラリネット奏者はA管とB管両方を持ってステージに上がり、第一楽章と第ニ楽章で調が変わった時や、曲の途中でも転調したら持ち替えて、A管とB管をかわるがわる演奏する。
イメージとしては、楽曲が「奇数モード」の時はB管、「偶数モード」の時はA管、みたいな。(わかりづらい)
奏者は忙しいが、文字通り2つで1つの楽器となる。
参考:YAMAHA楽器解体全書
↑アリーネのA管クラリネット
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