ポラランタ・デュカ

元ネタはフランスの作曲家『ポール・デュカス(Paul Dukas)』
ポラランタは｢デュカ｣となっているが、これは祖国フランスでは｢デュカ｣と呼ばれることが多いからだと思われる。

ポラランタにもある通り孤独を好む性格で、一人で完璧な音楽を作る事に多くの時間を費やしたとされる。
その極端なまでの完璧主義から、苦心して作曲したとしても満足出来なければ破り捨ててしまう程で、現代に残っているデュカスの曲は20曲程しかないという。

デュカ、だけを聞くとあまりピンと来ない指揮者も多いかもしれないが、彼の作曲した曲の中で最も有名と思われるのが『魔法使いの弟子(原題：L'apprenti Sorcier)』である。音楽魔法もこの曲から取ったものだろう。

この『魔法使いの弟子』は、あのウォルト・ディズニーによる総手書アニメーション映画『ファンタジア』に於いて、ディズニーの代名詞とも言えるミッキー・マウスが文字通り『魔法使いの弟子』として登場する。
師匠イェン・シッド（Yen Sid：Disneyを逆読みしたもの）の下で魔法使いの弟子として働くミッキーが、悪戯の末に大洪水を起こしてしまうという物語である。

映画『ファンタジア』は、チャイコフスキーの『くるみ割り人形』やムソルグスキーの『禿山の一夜』、ストラヴィンスキーの『春の祭典』等、有名どころのクラシックをBGMとしたアニメーション映画であるが、その中で主役ミッキーを起用した『魔法使いの弟子』は、それだけデュカスの曲が優れていた証左であると言えよう。

尚、『魔法使いの弟子』を聞けばわかると思うが、弦楽器はトリルの洪水、管楽器は三連符の嵐、3～5オクターブの移動はしょっちゅうで、更に場面毎の急激な緩急の変化と、演奏側からすればかなり難易度の高い曲である。それだけでも、デュカスが完璧主義者であることが伺える。