シュードラ のバックアップ(No.7)

古典クラリネット

クラリネット自体は比較的新しい部類の木管楽器なのだが、今の形になるまでにいくらかの変遷があった。
18世紀初頭のニュルンベルクで、シャリュモーという楽器にキイを取り付けて改良する形で発明された。
元は低音を得意とする楽器だったのに対し、音域を広げてきれいな高音を出すことができるようになった。
「クラリネット」は、小型のトランペットであるクラリーノと音域が似ていたことからついた名。

クラリネットが現代よく知られた形の楽器になるのは19世紀初め、
ドイツ人ミュラーさんが13個のキイがついたエーラー式クラリネットを開発してからのことになる。
さらにフランスではフルートの機構を取り入れたベーム式クラリネットも開発され、現代では両者の特徴を兼ね備えたものなども作られている。
当時の音楽界では「今使ってる普通のでええやん」という意見もあったようだが、なにせ機能的なのであっさり取って代わられてしまった。

こうした新しいクラリネットの原型となった古典クラリネットは、比較的柔らかくて素朴な音を出すのが特徴。
モーツァルトやベートーヴェンが生きた時代に主流だっただけあり、古典派の音楽はこちらのクラリネットを前提に書かれている。
新しいクラリネットのほうが安定した音を出せて機能性も高いのだが、作品の時代背景に合わせた情緒ある演奏にはおばあちゃんならではの音が求められる。

スキル名のAu pas camaradeは「オーパッキャマラド」と読まれ「クラリネット壊しちゃった」のサビの部分に使われているフレーズである
この曲の源流はナポレオン時代の軍楽で行進曲であったという説があり
Au pas（オーパ）は「足並みをそろえて歩く」camarade（カマラードゥ）は「仲間、同僚」という意味を持っている

老骨に鞭打ち、「戦友よ、共に進むのじゃ」と味方を励ます行進曲としての解釈
おばあちゃんが知識と経験を活かして「リズムに合わせて演奏するのじゃ」という楽器の手ほどきとしての解釈
二重の意味を持つスキル名である