クリスタ・グルック のバックアップ(No.22)

クリストフ・ヴィリバルト・グルック(1714～1787)

神聖ローマ帝国、現在のドイツに生まれ、オーストリアや仏で活躍したオペラ作曲家
現在では歌劇《オルフェオとエウリディーチェ》の間奏曲<精霊たちの踊り〉によってとりわけ有名。

オペラの改革者として歴史に名を残し、出演するスター歌手よりも作品を重視、レチタティーヴォ(アリアの前などに付される伴奏付き独白)にオーケストラの劇的な伴奏を取り入れた上で演技に割り込まないようにするなど流麗で劇的な作曲様式は、リヒャルト・ワーグナーの楽劇の先駆と看なされている　　

18歳の時プラハ大学で音楽と哲学を学び、大量に舞台音楽の作曲を始める。　　
40でヨーロッパ中を広く旅してマリア・テレジアの宮廷楽長の地位を得、ウィーンに定住　
２年後ローマ教皇ベネディクトゥス14世により、黄金拍車勲章を授与され、
これ以降は「騎士グルック」の称号を名乗る。

1773年(57)に、音楽教師として仕えていた皇女マリー・アントワネットに従い、パリに移る。
グルックのオペラ改革は議論の的となり、当時の評論をより伝統的な作風であったニコロ・ピッチンニと二分した。
一方はグルックの新様式を褒めそやし、もう一方はグルックを悪し様に罵りピッチンニを支持。
二人の作曲家同士が直接論争に巻き込まれることこそなかったものの、グルックが作曲中であると知られていた台本に、ピッチンニが作曲の依頼を受けたことを知ると書き溜めていたものを破り捨ててしまったという
のちのベルリオーズはグルックの心酔者であり、重要な影響を受けている。
1787年にウィーンで他界し、ウィーン中央墓地に埋葬されている。