モデルはアレクサンドル・デュマの歴史小説『ダルタニャン物語』の主人公、ダルタニャン(D'Artagnan)。
ダルタニャンには実在のモデルがおり、フランスの軍人シャルル・ド・バッツ=カステルモール(1615 - 1673)。
ルイ13世~14世時代に銃士隊長などを務めた人物だが、そこまで歴史上有名とはいえず、
彼の通称であるダルタニャンの名が知れ渡ったのは、デュマの小説を初めとする後世の創作物によるものである。
『ダルタニャン物語』は、陰謀渦巻く17世紀のフランス王宮を舞台に、
リシュリュー枢機卿執政下のルイ13世時代から、成長したルイ14世の親政期までにまたがる3部作の大長編である。
その中でも第1部『三銃士』が、友情と騎士道精神の王道ストーリーとして日本でも人気が高い。
(なお、主人公ダルタニャンと三銃士が出会う話なのでこのタイトルだが、
実際にはダルタニャンが途中から銃士隊に加わるため、ゲーム中の設定の通り四銃士になる。)
物語の主人公ダルタニャンは、片田舎の小貴族のせがれ。
銃士隊に志願して一旗揚げることを夢見て、父に紹介状を書いてもらい、故郷を離れてパリを目指す。
パリに到着したダルタニャンは、ふとしたきっかけでパリで人気の三銃士と諍いになるが、
三銃士と対立するリシュリュー枢機卿の護衛士との戦いに加勢したことで和解し、友情を結ぶ。
『三銃士』をテーマとした後世の作品群では、若さゆえの未熟で世間知らずな一面もあるが、
無鉄砲ともいえる勇敢さと行動力で周囲の人々をつき動かし、友情に支えられて難局を打開する王道主人公のことが多い。
デュマの原作でも基本は変わらないが、元々立身出世のためにパリへ出てきたため、人間関係には打算的な側面も見られる。
『三銃士』の有名なセリフに「皆は一人のために、一人は皆のために」があるが、
これはフランス語では「Tous pour un, un pour tous」である。
つまり、シャルルの音楽魔法は「皆は一人のために」の意味となる。
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