コントラファゴットは、ダブルリードの木管楽器である。
ファゴットはイタリア、ドイツでの呼ばれ方で、バスーンは主に英語圏での呼称である。
英語圏でファゴットと言うとスラングでゲイの意味らしいので、英語圏ではバスーンと呼ぶよう気を付けよう。
ファゴットよりもさらに長い約6mの管体をもち、4回折りまがっている。当然重量も重く約6kg。
全長はベルが楽器の中央にあるタイプだと140cmだが、楽器の上部に来るものや、最低音を拡張したものだとさらに長くなる。
ここまでくるとストラップではなく、エンドピンで重さを支えてることになるが、首や肩への負担を軽くするためにストラップを併用することもある。
音域は一般的なピアノの最低音より半音高い変ロ音から上に3オクターブ。木管楽器の最低音域である。
ファゴットとほぼ同じ指使いで音域が1オクターブ低い事から、ファゴット奏者が移調楽器として使う。
17世紀中ごろに開発され、その時は長大なファゴットの姿をしていた。現存する最古のものは1714年製である。
バッハの楽曲やハイドンの天地創造など室内楽で使用されているが、交響曲での初出はベートーヴェンの交響曲第5番の終楽章である。
音量が小さく、表現も乏しかったため、その後はコントラバス・サリュソフォーン等の代用楽器に押されていたが、19世紀後半にヘッケルが改良を行った事で改善され現在の形状になった。
最低音を担うため、中規模以上のオーケストラで用いられることが多く、大規模なものでは日常的に見る事が出来るが、
日本国内においてはあまりに高額だったためアマチュアでの所有者が少なく、伊福部昭が「ゴジラ(1954)」の録音を行った時は東京藝術大学が保有していた1台しかなかったほどである。
最近では日本円換算で100万円台で手に入るようになったものの、高級機になると500万円を超えるため、依然として珍しい楽器になっている。
Q、コントラファゴットが目立つ曲はありますか?
A、そこにいるだけで(視覚的に)目立ちます。
これくらい、ソロでは滅多に出てこない。
なお、スキル名の「道化師の朝の歌」は、ラヴェルが作曲した組曲『鏡』の中の一曲を管弦楽用に編曲したもである。
普段は表に出ないコントラファゴットの貴重なソロパートを聴ける曲の一つである。
Q、彼女の名前「アマティ」の由来は?
A、チェコのグラスリッツに工房を置く楽器メーカー「アマティ(Amati)」が元ネタと思われる。
金管楽器、木管楽器、打楽器など幅広く製造しているが、日本国内ではファゴット等のメーカーの一つとして知られている。
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